大規模なWEBサイトを運営するときに、複数台のWEBサーバを構築し、各サーバに処理を振り分けることによって負荷を分散することができます。
利用される技術の1つに「DNSラウンドロビン」があります。

DNSラウンドロビンの概念は到って単純です。
複数台のWEBサーバに異なるIPアドレスが振られている状態で同じFQDNを付けるといった方法です。

設定の仕方は簡単です。
ゾーンファイルに同じFQDNのレコードを書けば良いのです。

www.dns-test.com.   1200   IN    A    1.1.1.3
www.dns-test.com.   1200   IN    A    1.1.1.4
www.dns-test.com.   1200   IN    A    1.1.1.5
www.dns-test.com.   1200   IN    A    1.1.1.6


このようにすると、リゾルバからwww.dns-test.comへの問い合わせがあった場合に上から順にIPアドレスを返します。

ラウンドロビンを行なう場合は、各レコードのTTL値を小さくする(数分程度)に設定し、できるだけ頻繁にアクセス先を変更するようにするのが良いとされています。

DNSラウンドロビンはメールサーバでも使用できます。MXレコードに対して行なうことも可能です。この場合は、MXレコードのプリファレンス値を同じ値に設定しておきます。

dns-test.com.    IN    MX  10    mail01.dns-test.com.
dns-test.com.    IN    MX  10    mail02.dns-test.com.

dns-test.com.    IN    MX  10    mail03.dns-test.com.


※DNSラウンドロビンは障害発生時の障害検知が出来ない問題があるので、最近はクラスタリングなどの他の負荷分散方式が使われることも多いようです。



本日はココまで!
覚えておいて頂きたい点は以下のとおり。

・DNSラウンドロビンは、同じFQDNで複数のレコードを書くことで、順番にIPアドレスを返す方法です。